日中交流の一環として、中国児童向けサマーキャンプを企画しています
上海の児童の生活
上海では激しい受験競争の中、子供たちはいつも勉強に追われています。
平日は帰宅したら夜まで宿題、週末は塾や習い事、、、やっとできた自由時間は携帯電話のゲームで息抜き、そんな毎日です。折角の夏休みも、共働きの文化なので子供は祖父母に預けっぱなし、という家庭も多いです。
また中国一の大都市上海は子供が外で遊べる場所が少なく、夏は40度を超える日が続き外で遊ぶこともままなりません。
日本での大自然体験
そこで、普段触れられない大自然を日本で体験してもらおうと、中国児童向けのサマーキャンプツアーを企画しました。
規律ある生活と団体行動で集団生活を学び、日本の自然や文化に触れます。非日常体験は感情性豊かな子供たちの一生の思い出になると信じています。日本での貴重な体験は将来の日中友好の懸け橋となる人材を育む土壌になります。
また、ホスト側も日中交流を通して、地方活性化の一助になるはずです。
ご興味ある地方公共団体様おりましたら是非お気軽にお問い合わせくださいませ。
2019年 山形県新庄市へのサマーキャンプ催行
2019年8月 山形県新庄市の協力の下、児童13人、引率の先生2人、通訳1人、サポート1人の総勢17人でサマーキャンプを催行しました。
上海浦東国際空港から飛行機で新潟空港まで4時間、新潟空港から更に3時間のバス移動と子供にとっては大変長い移動でした。それでもバスの中では全員、車窓に流れる日本の風景を興味深そうに眺めていました。
やっと到着した宿泊場所は廃校となって今ではセミナーハウスとして利用している小学校でした。初めて親元を離れての外泊で不安だった子供も多かったと思いますが、学校に泊まれるという非日常体験にそんな不安を忘れて、みんな目を輝かせて興奮の1日目を終えました。
次の日からは新庄市の皆さんのサポートに支えられ、日本の文化や大自然を思う存分体験できる1週間が始まりました。
子供たちにとって忘れられない夏となった日本での活動の一部を写真でご紹介します。
新庄祭りの山車制作のお手伝い
防災訓練
プラネタリウム見学
ラズベリー摘み体験
東山焼
雪の里情報館
エコロジーガーデン①
エコロジーガーデン②
ハイキング
新庄市歴史センター 山車見学
セミナーハウス&日本語教室
セミナーハウス
参加した児童から新庄市へ感謝の手紙
2019年サマーキャンプを終えて…
中国には「小皇帝」という言葉があります。これは一人っ子政策でわがままに育って子供を揶揄した言葉です。たしかに地下鉄の中では周りの迷惑を顧みずに暴れまわっている子や、家のお手伝いを全くしない子供もいます。ただ今回のサマーキャンプではみんな先生の言うことを素直に聞いてくれ、団体行動を守って、トラブルのない1週間を終えることができました。海外で緊張していたこともあったと思いますが、本当に子供らしくて素直な子供たちばかりでした。
思うに彼らもなりたくて「小皇帝」になっているわけではないのです。学校は勉強が忙しく、親は共働きで祖父母が面倒を見るのが一般的なのでどうしても甘やかされて育ってしまう社会的環境があると思います。
そうした現代の中国の社会では忘れ去られがちな部分を、日本の文化や自然を通して学べる機会を作り、一人でも多くの子供が日本のことが大好きと思ってくれるようなツアーを今後も作れればと考えております。